そして何か不可思議なことが起こりだす。
だいたいその不可思議な現象を経験するのは
見て見ぬふりをしていた傍観者たち。
だから、その現象の訳を知っている。
それで口々に
「これは、こんなことがあって、そして…」
と語り合う。
これは畏れであって、その現象が
彼らを脅していたわけではありません。
あずき洗いにしても、あずきを洗っているだけで
別に脅しているわけではありません。
「怖い」のは、自分たちのしていた行いです。
いじめや、周りの人々のせいで命を失ったものは、
周りの人々の怖れによって「妖怪」にされてしまいますが、
もともと被害者であったわけで、悪い存在ではありません。
それで、いったん妖怪になってから、神様へと変化する例も多いです。
要は、加害者の意識の問題なのかもしれません。